海賊の先取り民主主義。
こんにちは、たけうちです。
通勤途中で目に止まった「海へ。海賊が見た社会」という見出しがとても気になり、その特集が掲載された雑誌を購入しました。海賊といえばルフィやジャック・スパロウ、30年前ならキャプテンハーロック。人ぞれぞれの海賊像がありそうですが、その特集によると実は海賊は、近代民主主義を先取りしていた…という、興味深い記事が書かれていました。
17世紀頃の海賊黄金時代、いわゆるパイレーツ・オブ・カリビアンの時代です。そのころは、国王・領主・農奴といった階級支配が主流で、海賊はそういった陸の支配からはみ出して、行き場を失った雑多な人々の集まりでした。そんなバラバラな人々が、大海原を漂い、狭く過酷な船で共に生き抜いていくというのは、それはそれは大変そうです。映画などでは、絶対的な立場の船長が強権を持って統率していく感じですが、冷静に考えてみると、そんなワンマンリーダーにはそうそう長いことついて行けません。
そこで必然的に成立したのが、”民主主義”なんだそうです。過酷な自然と強大な国家を敵に回して、みんなで命を削りながら戦い、生き抜くための合理的な”掟”に基づく民主主義。例えば、こんな掟があったそうです。
- 理不尽なことを言う船長はリコール。
- 戦いで怪我をした者への保障制度。
- 身体に障害を負ったら配置転換。
- 失敗をする権利(一度の失敗でクルーをクビにする船長はダメ)。
なんだか、素晴らしくないですか?
その特集記事中に「海賊は、生き残るためにもっとも合理的だと判断した手段を選び、ルールを作ってきましたが、それが”民主主義”だという意識はまったくなかったはずです。」(THE BIG ISSUE JAPAN 189 15ページ)とありました。海賊の民主主義は誰かが意図して設計したものではなく、過酷な世界でみんなが生き抜くため、みんなが力を発揮するために、必然的に掟として定められたんだそうです。
慈悲や情けではなく、合理的判断の結論として民主主義という秩序に至ったという点は、かなり意外な話でした。これはあくまで海賊の一面だけを取り上げた美談かも知れませんが、麦わら海賊団以外の海賊から学べることも、まだまだありそうです。
海賊の内部ルールが如何に民主的であろうとも、襲われて被害を蒙った側から云えば
民主的集団でよい海賊から蒙った被害だから「よし」とするわけにはいきません。ましてやみんなが力を発揮するためのルールだとすればそれだけ被害も大きいことになるので、それを称賛することはありません。
コメント by azemoto 2012年5月9日 6:15 PM
azemotoさん、こんばんは。
そうですね!私も、仰るとおりだと思います。
コメント by たけうち 2012年5月9日 7:08 PM
橋下市長が市長当選直後に言ってた言葉が印象的でした。
要約するとこんな感じ。
↓
首長(くびちょう)を選ぶのは昔は命がけだったんです。
時代が時代ならイクサ・・・戦争ですよ。
それを民主的な形に変えたのが「選挙」なんです。
言われてみればそのとおりなんだけど深いですよね。
と、海賊をルーツに持つ私が書いてみた。
コメント by とも 2012年5月10日 1:13 PM
こんにちは。
「海賊と民主主義」ですかぁ~。
確かに、コメントにもあるように「人に危害を加えて生きる」という点では、人の道に外れていると思います。
でも、時代背景を考えると「国王・領主・農奴」という世界と相反する世界をこの時代に築いているのですよね(・・?。。。
ラジオを聴いたら、何か今の会社も「管理職が国王・主任が領主・社員が農奴」というような会社もあるみたいですね♪\(?_?)
とすると、その会社に馴染めない人達が集まり、ひとつの集団を作ったとしたら、もしかしたらその集団は会社を作れるかもしれませんね♪\(・・?。。。
ともあれ、やはりどんな集団でも
>絶対的な立場の船長が強権を持って統率していく感じですが、冷静に考えてみると、そんなワンマンリーダーにはそうそう長いことついて行けません。
のように、やはりリーダーは、人徳がないといけないのかもしれませんね(?_?)
http://www.youtube.com/watch?v=TeRVoRVWmSE
コメント by 9時から男 2012年5月10日 9:07 PM
ともさん、こんにちは。
そういえば、ほほの傷とか海賊っぽいですね。そういえば。
9時から男さん、こんにちは。
会社に馴染めないからでは無いと思いますが、最近、ノマドワーカーという言葉が出てきたり、特にネットの分野で個人で頑張っている人たちが多い様子を見ると、会社じゃない会社ができつつあるのかもしれませんね。
コメント by たけうち 2012年5月11日 11:22 AM